酵母の香りも良くとても気に入っている 酒種
ふとしたきっかけから取り組みだした自家製酵母づくりはやってみると想像していたよりもずっと簡単。
生き物なので少々の温度管理と季節によってはより衛生管理も必要ですがイースト菌で作るパンとはまた違ったそれぞれの持つ香りを感じながらパン作りができることがとても新鮮です!
もくじ
パンをふっくら膨らませてくれているのが酵母。
重要なミッションを担う酵母はパン作りにはなくてはならない材料です。
パン作りに使用する酵母は主に2つ。
安定的なパン作りができるよう強い発酵力をもつ1つの酵母菌を集めて培養された酵母。
イースト菌は酵母のスター選手の集まりですね!
イースト菌は30℃~50℃くらいまでの温度帯の時にもっともよく活動をします。
低温では休眠し、60℃以上になると菌は死んでしまいますので仕込み水の温度には配慮が必要です。
購入したイースト菌は使う分だけ密封して冷蔵保存、それ以外は同様に密封して冷凍保存にしておきます。
主に3つ
生もののため保存期間が短く冷蔵でも2週間程度。
家庭ではなかなか使い切れない生イーストですが菓子パンなど砂糖をたくさん使用するパン作りでは発酵時間が短縮できるので日々たくさんのパンを作る場合には便利ですね。
生イーストを乾燥させたドライイーストは長期保存が可能。
パン作りのまえに予備発酵のひと手間が必要です。
日々のパン作り、スーパーでも簡単に購入できるおなじみのイーストですね。
顆粒状のインスタントドライイーストは予備発酵の必要もなく扱いやすいので手軽に使えるところが魅力。
フルーツや小麦など自然界のものに存在する菌を培養して作られる酵母。単一酵母のイーストとは異なり複数の菌を持ち合わせるのが天然酵母。
発酵力はイーストよりも弱くなりますが、自然素材のため体にやさしいと注目度が高いのが特徴。
温度にはとても敏感。
状態が良い時には香りが良く発酵といい、不快と感じる状態の悪い時には腐敗となります。
イースト同様60℃を越えると菌は死んでしまいます。
原料によりたくさんの分類がある天然酵母。
風味や素材が活きるものを選んで使えるようになるといいですね。
米と麹で作られる発酵種。
明治時代に木村屋が日本人にあう酒種生地、あんぱんを作り上げたのがパンの広がりに繋がったという歴史のある発酵種。
やさしい口当たり、風味が心地よく米を栄養源にしているため糖分が多く劣化が遅くなることも魅力。
全粒粉に存在する菌からなる種。酸味・甘み・香りのバランスが良くなりますが生地は少々ベタつきます。
ライ麦を混ぜて作る場合もあります。
フルーツを使った果実種はフルーツの香りとふんわりした甘みを楽しめます。菓子パンなどに合います。
ヨーグルト種は発酵力が強く爽やかな酸味がありフランスパン・カンパーニュなどに!
最近はドライタイプの天然酵母も市販されているので手軽に取り入れることができます。
代表的なものではホシノ天然酵母・とかち天然酵母などでしょうか・・・。
自家製酵母でパン作りをするときにはまず初めに酵母作りをします。
フルーツなら素材・糖分・水、酒種なら素材、ご飯、水など煮沸消毒した瓶に入れて準備は完了。1日数回、蓋を開けて空気を入れて軽く混ぜます。およそ1週間でプクプクとした酵母が出来上がります。
2回目以降は前の種を少し加えて作ることで最初より短い時間で安定した種づくりができるので作りすぎず少量をこまめに作る方が新鮮な酵母でパン作りができます。
フルーツ酵母などは出来た液種を仕込み水と置き換えたり小麦と合せて元種を作ったりと作るパンによって取り入れ方もいろいろ変えることができます。
香りや味の感じ方が変わるのでいろいろ比べてみると楽しいですね!
元種を配合するときには~40%くらいまでの間で配合するのが良さそうです。
今回作るパンの酒種もその範囲で配合しています。
この時、酵母作りで使用している水分も考慮して仕込み水の分量を計算する必要があります。加水率が異なるとパン作りの工程での感覚もパンの出来にも違いが出てきます。加水率での違いについてはまた今度・・・。
今夢中になって取り組んでいるのは自家製の酒粕を使った酒種の一番いいところ探し。
近ごろは余分な材料を一切いれない粉・塩・水・酵母のみのもっともシンプルなパンを繰り返す中で試してみたい事も出てきました。
塩については別の物に置き換え、甘みを出したいときに加えたい材料も試してみたい!
シンプルパンの完成はまだですが自家製酵母を使って塩は置き換え、甘みをプラスしたお惣菜パンを焼きます。
※パン生地はシンプル素材で加水率高め、オートリーズを入れたもっちり仕上げの生地。
- オニオンチーズブレッド 食パン1斤型
・オニオン
・ベーコン
・とろけるチーズ
・乾燥パセリ 適量 - ドライトマト&ポルチーニ茸のチーズパン 直径6cm 3個
・ドライトマト
・ドライポルチーニ茸
・クリームチーズ
・オニオンスライス
・ベーコン薄切り
・ブラックペッパー 適量
しっかり水和した生地は半透明のもっちり食感で酒粕の種の香りもふわっと感じ食が進む焼き上がり!
オニオンチーズに至っては子供から全部食べていい?と交渉されたくらい見た目も惹かれるものが合ったようです。
6等分くらいにカットして頂く予定でしたが3等分になり瞬殺・・・うれしい限り(笑)
ドライトマトとチーズはやっぱり間違いなしの組合せ。
チーズはカマンベールでも〇。食べる直前に少々はちみつを垂らしてもいいかも!
塩の置き換えは少し少なめ、甘みの追加は単一では難しく砂糖や他の素材との組み合わせが必要そうです。シンプルパンに戻ってもう少しお試し続きます(苦笑)